大切な血管と高血圧のしくみを知りましょう
血管はどんな役割を果たしているのでしょうか。
そう尋ねられると 多くの方は、
「心臓から体中に栄養素と酸素を送り届ける役割をしている血液が通る管」
と答えるのではないでしょうか。そしてその管の中の圧力が血圧です。
私たちの血管は、休みなく収縮と拡張を繰り返しています。
心臓が収縮することによって血液は動脈に押し出され、
毛細血管によって体のすみずみまに行き渡ります。
血管は私たちの体を維持するため、大切な役目を果たしているのです。
私たちが「血圧が高い」という時の血圧は
動脈にかかる圧力をさしています。
血圧は心臓が収縮しているときに最も高くなります。
この時の血圧を最高血圧、あるいは最大血圧といい、
心臓が拡張しているときに最も低くなります。
この時の血圧を最低血圧、あるいは最小血圧と呼んでいます。
血管の壁は本来弾力性があるのですが、
長い間高血圧状態が続くと、血管はいつも張り詰められた状態におかれ
しだいに弾力性がなくなり硬くなっていきます。
そして、一部では脂肪やカルシウムが付着してさらに硬くなります。
水道管を思い浮かべて下さい。
材質が劣化したり、水垢、腐食などで管の断面積が小さくなり
破裂する場合があります。
人間の血管もゴミが詰まってくれば、そのゴミを吹き飛ばそうと
圧力が高くなるようです。
血管のとおりが悪くなれば、強い圧力で血液を送るしかありません。
そして、血圧が高い状態が長い間続くと、
もろくなった水道管と同じように破裂し、
脳内出血、くも膜下出血、眼底出血を起こしてしまうのです。
また、通りの悪く断面積が小さくなった血管が詰まることにより
このような命にかかわる重大な病気を引き起こさないために
高血圧にならないように注意し、
すでに高血圧の方は正常化させる努力が必要となるのです。