降圧剤を服用する場合の基本原則はなんでしょうか
「高血圧は薬で下げるな」より
降圧剤をどうしても使用する場合には、長期的効果と安全性を考え、
まず利尿剤、次にβブロッカー、三番目にACE阻害剤を用いるべきです。
米国のもっとも新しい勧告には、利尿剤が第一選択薬となっています。
①利尿剤
②βブロッカー
③ACE阻害剤
私に処方されているカルシウム拮抗剤やARI、αブロッカーは今述べた3つの降圧剤と比べ、効果の面でも、安全性の面でも劣っているそうです。
個別の服用ケースについても記載されています。
▼合併症のない成人高血圧症(95/160以上)の人には
男性:βブロッカー → 利尿剤
女性:利尿剤 → βブロッカー
カルシウム拮抗剤は、最後に選択すべきである。
私の場合、最後に選択すべきカルシウム拮抗剤が最初に選択されてしまいました。
▼65歳以上の人には
利尿剤 → βブロッカー
若い人よりも少量から始める
▼糖尿病がある人には
ACE阻害剤 → βブロッカー
最後に利尿剤を考慮、カルシウム拮抗剤は使わないほうがよい
合併症予防に対してACE阻害剤よりも効果が劣り、糖尿病悪化の危険がある
高血圧症と同様に、日本には糖尿病の方も大勢おられます。
くれぐれもご注意下さい。
担当の医師がそこまで考慮しているかどうかぜひご確認下さい。
▼合併症のある人は
脳卒中の後 → 利尿剤
私はこのケースにあたるのですが全く考慮されていません。
心筋梗塞の後 → βブロッカー
心不全の後 → ACE阻害剤
▼妊娠中の高血圧には
まずメチルドバ(できるだけこれに) → βブロッカー、サイアザイド系利尿剤
妊娠中の女性は特に注意が必要ですね。
以上の降圧剤(利尿剤、βブロッカー、ACE阻害剤)があれば、
たいていの高血圧患者の治療には十分です。
他の種類の降圧剤(カルシウム拮抗剤、ARI、αブロッカー)は
長期臨床試験が実施されていないので、
前記の降圧剤の単独あるいは併用療法の効果が
無効果であった場合に限って使用すべきでしょう。
なお、この記述は、1997年の米国における勧告を踏襲したものです。
この勧告で注目すべきことはARIがまったく登場しないことです。
高価なARIを実際に使用しなければならない状況は、
すくなくともないということを意味しています。
私は、本書によれば少なくとも服用すべきでない降圧剤を
10年間も服用し続けていたわけです。
脳内出血発症後についても、利尿剤を使用すべきと書かれています。
この10年間はいったい何だったのでしょうか。
皆さんはこんな後悔をされないように切に願っています。