朝食をたっぷり食べることと血圧上昇の関連メカニズム
一週間あたり朝食の摂取回数が2回以下になると
脳出血の可能性が14%増加することを前回レポートしました。
原因は、朝食をとらないことによる血圧の上昇です。
朝食と脳梗塞に関連性がないことが血圧が原因である証拠です。
では、なぜ朝食を摂取しないと血圧があがるのでしょうか。
やみくもに「脳出血防止のために、朝食をとりなさい」
と言ってるだけでは、朝食の継続は難しいのだと思います。
朝食と血圧上昇のメカニズムをきちんと理解すれば、
少し早く起きてでも、朝食をとろうする意欲が
湧いてくるのではないでしょうか。
★朝食のあとに血圧が低下する理由
食事をする前、血圧と心拍数は徐々に上がってきます。
そのわけは、交感神経が活動的になるからなのです。
食事のあとは、交感神経の働きは落ち着いてきます。
そうすると血液が流れる量が少量になり血圧が低下するのです。
血液の流れが少なくなるとともに、朝食をたっぷり食べると
1日を通してインスリンの分泌量が少なくなるようです。
高血圧の原因の一つが高インスリン状態です。
インスリンの興奮作用によって交感神経が緊張状態となり
心臓の活動を活発にして血圧を上げる働きがあります。
朝食を食べることによって、交感神経を落ち着かせ
インスリンの分泌量がおだやかになることが
高血圧を防ぐ働きがあるようです。
朝食を食べることによって、高血圧を防ぐことができるので
脳出血の発症を抑えることに繋がります。
インスリンの分泌量が穏やかになるわけですから
高血圧ばかりでなく、糖尿病の予防にも効果があります。
また、朝食をたっぷり食べる人と、夕食をたっぷり食べる人に比べて
平均で8キロの減量に成功したという調査結果もあるそうです。
実験では朝食の質については、ふれられていません。
まず質よりも朝食を継続して食べることが重要なようです。